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空港にて (文春文庫)

空港にて (文春文庫)
村上 龍
空港にて (文春文庫)
定価: ¥ 420
販売価格: ¥ 420
人気ランキング: 30456位
おすすめ度:
発売日: 2005-05
発売元: 文藝春秋
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

村上龍の見る日常
村上龍自身が「僕にとって最高の短編小説」と語っている短編小説。

結構売れているみたいで。僕も読んでみました。

最初このスタイルの文章になれる事に時間がかかりましたが、なかなか味のある短編集でした。

『居酒屋にて』『公園にて』『空港にて』が特に良かったかな。

誰でも見る一見何ともないような景色を独自の視点で捉える村上龍。

中でも『空港にて』は良かった。

僕がイメージしていた空港の景色とは全く違った空港がそこにはあり、また別の美しさが描かれていた。

ありふれた空間のありふれた人びとに、ドラマがそれぞれあるんだなぁ
ありふれた日常の中で、人はどれだけいろんなことを思い、周囲の人やモノを眺めているのか。
自分自身をとってみれば、わかろうというものなんだけど、この短編集はその事を思い知らせてくれた。
そう、私達の周りで、何気なく座って、何気なくお酒を飲んで、何気なくタバコを吸っている人達にも
それぞれに、様々な人生が有り、居酒屋でもカラオケでも、駅でも空港でも、ありふれた空間の中で
決して人それぞれの人生は、ありふれてはいないと。そんな市井の人、それぞれが持っている人生の
物語が、なんか独り言のように語られている。

村上自身の後書きによると、この本におさめられた小説全てのテーマは、希望だと言う。
うーん、そうなのか。。。
僕は微妙に暗い気持ちだけで終わってしまったよ。ほとんどの話で。
希望は見いだせなかったなぁ。
むしろ、絶望しないでいられる日常のゆるゆるした感じに漂うと言うか。
強烈でも何でもないけど、なにげない日常の中にも、それぞれドラマがあるんだよ、って。
とにも街を歩く人びとがいとおしくなるような、そんな不思議な話でした。

どこかリアルな夢
読み始めてからその書き方になじむまでちょっと時間がかかった。時間はほとんど経ってないにもかかわらず、細密な観察眼がさまざまな動きを追っていく。回想がはさまり、心が動き、ほんのわずかな時間が流れる。
この短編の舞台となっているのは、どれもありふれた場所である。公園や居酒屋でのよくあるシチュエーションと聞きなれた会話。表面的には真新しさはまったくない。しかし読み進めていくと、何かがひっかかる。妙な非現実感が既視感をともなって頭から離れない。それは夢のような感覚に近いのだろうか。ごちゃごちゃしててまだうまく消化しきれてないみたいだ。



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